自由な線を描いたときに「嵐のようになった」ひとが、ふと、前の「きっちり揃えた」ひとのを見て、ほんの一瞬後悔するという場面がありました。でも彼はわたしの話をちゃんと聞いた上で、それを描いたわけだし、誰に迷惑をかけたわけでもないので、全く問題はなく、否定されることもないわけです。表現の自由です。ただ自由なんだから誰が何をしようと関係ないってものではなく、両者は互いに刺激を受けあっているので、次の作品は少し違ってくるかもしれません。この世の全てのものは僅かずつでも関わり合って、影響しあっています。例えば自分の意見に正面から反論されると、まあ面白くないでしょう。だからといって頭から否定したり、権力によって一方的に押さえ込んで、排除していたら、発展なんてないし、間違った道に進みかねません。
“First they came…” Martin Niemöller